裏サイト

学校の裏サイトについてこのページでは説明します。 裏サイト

裏サイトとは

裏サイト掲示板
裏サイトとは非公式のネット掲示板、チャットサイトというとイメージしやすいと思います。 裏サイトの定義としては
  • 特定の学校の情報や話題を取り扱っている
  • 非公式のコミュニティサイトである
です。裏サイトには“非公開運営”のものと、“公開運営”のものとで大きく2つのタイプに分かれます。
非公開運営”の裏サイトは特徴として
  • 学校名等で検索してもヒットしない
  • そもそも検索エンジンで探せない
  • スマホからアクセスできない
  • 部外者が入れないようパスワード等がる
といった傾向があります。こうした非公開裏サイトは特定のクラスや学年、または仲間内の生徒のみを対象として閲覧運用しているものです。 検索エンジンで探してもヒットしないことから、保護者や学校関係者などが見つけることは難しく、必然的に監視や指導の対象になりにくいものとなってしまいます。 こうした傾向からイジメの温床にもなりやすいわけです。
裏サイトSNS
また“公開運営”の裏サイトには
  • 大規模な掲示板やSNS等のサイトの一部を利用
  • 誰でも簡単にアクセスできる無料掲示板を利用
  • 公式サイトに見せかけたもの
といった特徴があります。公開裏サイトは誰でも簡単に作れる媒体を利用しているため、自然発生的にできてしまうことも多く、非公開の裏サイトとはまた別の意味で監視や対策が難しいといわれています。 また誰でもアクセスでいるために「さらす」事を目的として使われることもあります。 公開されえているため保護者や学校がこまめにチェックしていけば対処することも可能ではあります。教師の過労が取りざたされる昨今では現実問題としては学校がこうした監視を行うことは難しいですが。
こうした裏サイトの多くは生徒や卒業生が立ち上げているもので、2008年3月に文部科学省が発表した「青少年が利用する学校非公式サイトに関する調査報告書」では38260サイトが確認されています。 現在ではさらに多くのサイトが立ち上がっていることと思われます。

裏サイトの問題点

裏サイトの問題点
裏サイトの問題点としては
  • 被害が発見されにくい
  • 犯人を特定することが困難
  • 罪の意識を低くさせる
  • 半永久的に残る可能性がある
があります。
インターネット上で発生するため、保護者や教師には見つけることが難しく、裏サイト上でのいじめは発生していること自体特定することが遅れがちです。 またインターネット上では加害者が自信を秘匿することが簡単でという匿名性が強いため犯人を見つけることが困難になるケースもあります。 そしてこうした匿名性ややインターネットという間接的な媒体であることから他人を中傷したりデマを流すことに対するハードルが非常に低くなってしまうのです。
もう一つの問題点としてインターネットという媒体でこうした被害に遭った場合、それが半永久的に残る可能性があるということです。 現在は文字だけでなく、画像や動画の投稿も容易になっており、個人の尊厳にかかわるものを気軽に投稿して名誉を大きく傷つける事例も散見されます。

裏サイトの実態

裏サイトの問題点
2007年9月に神戸市須磨区の滝川高校いじめ自殺事件をきっかけに報道機関に取り上げられることが飛躍的におおくなり、ドラマでも題材として取り上げられることが多くなりました。 このことから文部省は裏サイトの実態調査に乗り出し、2008年(平成20年)4月15日に文部科学省が、「青少年が利用する学校非公式サイト(匿名掲示板)等に関する調査について(概要)」を発表されました。
その内容によると38,260件のうち大規模掲示板サイトの一部としているもの、つまり公開裏サイトが33,527件。独自に作成されたサイトが4,733件あったそうです。 こうした裏サイトの書き込み実態も調査しており、特徴として「キモイ」「うざい」等の誹謗・中傷の32語が含まれる書き込みが全体の半数あり、 性器の俗称などわいせつな言葉が含まれるものと「死ね」「消えろ」「殺す」等暴力を誘発する言葉を含むものがそれぞれ1/3程度ありました。 この調査により名誉毀損、プライバシーの侵害などの法律違反の書き込み等も多数あり、社会的な問題が浮き彫りとなりました。
最近ではサイト運営側で誹謗中傷やわいせつな投稿に対して監視を強化しているケースも増えていますが、個人で作成された裏サイトでは、こうした書き込み内容を管理していないものも多く、放置されてしまいます。

裏サイト対策

裏サイト対策
学校では特にリテラシー教育を行っていただくことが重要です。 現在インターネットへの接続はあらゆるところでおこなうことができ、保護者も自身の投稿などを気軽に見せてしまうことも多く、必然的に掲示板やSNSなど楽しいと感じる機会が増えています。 一度その楽しさを覚えてしまうと子供は探してやり始めます。 こうしたことから利用を禁止しても完全にシャットアウトすることが難しくなっています。 そのためインターネット上でのルール、誹謗中傷は犯罪となること、実際に捕まている人が多くいる事などきちんと教えるリテラシー教育が必要となってきているのです。
裏サイトの問題に対して、学校の対策を待つだけでなく、家庭での対策も必要となります。 掲示板やSNSなどの利用を禁止するという対策が一般的です。 子供は大人と比べてコンピュータに対して簡単に捜査を覚えてしまう傾向にあります。そのため保護者よりもインターネットに詳しく、掲示板の作成なども簡単に行えてしまう子が増えています。 このため子供には知識があるという前提で、家庭内でもリテラシー教育を行い裏サイトによる「弊害」や「問題点」を生徒や保護者に伝え、事前に問題をおきないように取り組むことが、事後対策もより重要だといえるでしょう。 掲示板やSNSなどの利用を禁止対策が叫ばれていますが、利用できる環境が増えている中、こうしたサイトの利用を前提とした対策も必要になってきていると言えるでしょう。

裏サイトの探し方

裏サイトの探し方
裏サイトの存在は先ほど述べた通りなかなか見つかりずらい物が多いです。 裏サイトの見つけ方ですが、まず普通にキーワードを学校名にして見つかるものもあるので、そういった見つけやすいものから探してみましょう。 学校名やクラス等をキーワードにするとよいでしょう。学校名はその学校毎に特徴的な呼称などがあればそういったものもキーワードにしてみるとよいでしょう。
見つかりずらい非公開サイトを見つける方法はいくつかあります。
そうしたものを見つけるサイトとして学校裏サイト リンク集というものがあります。 これは全国Webカウンセリング協議会が学校裏サイトが裏サイトではなくなり、学校裏サイトによる被害者をなくすことを目的として、全国の学校裏サイトを集約したサイトです。 閲覧には申請を行う必要があり、利用は教育関係者、保護者・PTA関係者と限られます。 また閲覧だけでなく、未登録の学校裏サイトの申請も受け付けております。

裏サイト被害にあったら

裏サイトにあったら
学校裏サイトで誹謗中傷の被害にあった場合にはどのように対応したらよいのでしょうか? 一般的な方法として、管理人に削除を求めるといった方法があります。
対象となる書き込みを見つけたら、そのページのURL、書き込み内容、書き込まれた日時、投稿者名を記録します。 その内容をサイトへの問い合わせやサイト管理人の連絡先を探して訴えましょう。 その際に、サイトの書き込み削除してほしいのか、相手を特定して賠償を求めるのかによって多少対応が変わってきます。
相手を特定することを目的とする場合、刑事事件として立件する目的であれば、サイト運営者へIPアドレスなど必要な情報をとりまとめ、プロバイダへ調査を依頼することで相手を特定することができます。 こうした手続きを行うには、被った実害を明らかにすることが必要になってきっます。 例えば書き込みの内容が広まったことで、「いじめに会い引っ越しを余儀なくされた」「学校に行けなくなった」「習い事に通えなくなった」等です。 実害を明らかにしておけば、サイト管理人や警察も動きやすく、ことはスムーズに進むことでしょう。 ただ裁判となると色々と手続きが必要なので弁護士に相談するとよいでしょう。
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